2012年9月13日木曜日

人民解放軍が喋り出す:共産党統制が不能に陥ったか?

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●12日、中国人民解放軍の機関紙・解放軍報はこのほど、記事
 「中国は領土主権において半歩も譲ることはない」
を掲載した。
 写真は1日、中国人民解放軍の超低空飛行による島嶼攻撃演習。


 勝手に解放軍の将校が政治的発言をしはじめた。
 解放軍は共産党の統制の効かないところへ動き出したらしい。
 共産党は民衆のみならず、解放軍の挙動にも神経を使わざるを得なくなった。
 第1ラウンドは共産党人民日報の論説で始まった。
 第2ラウンドは解放軍の開放軍報でスタートした。
 それが一気に将校レベルまで落ちて、自由に政治発言をはじめた。
 将校が発言すべきは軍事面にかぎられ、政治面はご法度のはずだが。


サーチナニュース 2012/09/13(木) 18:32
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0913&f=politics_0913_022.shtml

中国人民解放軍の将官10人が、尖閣問題について共同声明

  中国人民解放軍の将官10人がこのほど、尖閣諸島(中国名:釣魚島)をめぐる問題について、共同声明を発表した。
 中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。以下は同声明より。

●羅援少将:
 すぐに武力で解決するという時期には来ていないが、釣魚島(中国側呼称)問題の中心は実質的な主権についてである。
 取り戻すというのは正しいやり方だ
 私たちは行動を起こし、積極的に手段を講じなければならない。
 国際社会において日米を国際司法裁判所に提訴し、琉球問題をめぐって日米とやり合う。
 必要であれば釣魚島を軍事演習、ミサイル発射試験のエリアに組み入れる。
 そして、戦略力を十分に高めたら、島を奪う。

●彭光謙少将:
 近ごろ日本社会では4つの感覚が極度に高まっている。
①.第2次世界大戦時の日本軍国主義の領土拡張戦争における惨敗が日本の右翼勢力に与えた侮辱感、
②.米国の長期占領と支配による圧迫感、
③.長期的な景気低迷による焦燥感、
④.中国の急速な台頭による喪失感
である。
 日本ははけ口を見つけるため、中国に対して一連の挑発行為を行った。
 中国の13億人は心を一つにし、団結し、決意、意志、能力を示し、対抗しなければならない。

●楊運忠(済南軍区教授、文職将軍):
 日本の国力の長期衰退は、極端な右翼勢力を大いに助長した。
 日本が東日本大震災で見せた「無能、無力、無念」な状態から、
 日本の運営メカニズムに大きな問題が生じたことがわかる。
 日本の政治生態と国民感情のねじれは、おもに「帝国型動揺」、「石原式熱狂」に現れた。
 自らが長期にわたって優位に立っていた日中の力関係が変化したことに、日本は不満を抱いている。
 日本は戦後確立した平和的発展の道から外れている。
 世界を見ると、米国は戦略の重心を東に移し、日本をサポートしている。
 これらの状況が変わらなければ、日中間の釣魚島紛争が静まることはなく、さらにエスカレート、悪化する可能性も高い。

●喬良(空軍指揮学院教授、少将):
 釣魚島問題の背後に主に米中のやり取りがある点を見なければならない。
 米国は中国周辺で面倒を引き起こし、中国の余裕をなくし、戦略的チャンスの時期を失うよう仕向けている。
 中国がそれに応じ、日本やフィリピンなどの国に全力で対抗すれば、経済成長と民族復興という大きな目標を失うことになる。
 中国は釣魚島を地方政府に帰属させ、入札募集という方法で島を中国の不動産開発業者に売ってもよいだろう。
 このような方法で中国の主権をアピールすることは道理にかなっており、合法的、合理的である。
 国際問題を解決するには冷静になる必要があり、冷静な強硬こそが力を発揮できる。

●張召忠(国防大学教授、少将):
 中国の巡視や法執行は十分ではなく、主に3つの法の死角がある。
①.「日本が実効支配する釣魚島に中国は簡単に入れない」、
②.「日本が引いた釣魚島から12カイリの領海に中国は簡単に入れない」、
③.「日本が引いた中間線を中国は簡単に突破できない」
の3つである。
 海軍と海監総隊は国の武装力と法執行力であり、国の法律に厳格に基づいて行動しなければならない。
 中国はこのほど釣魚島およびその付属島嶼の領海基線を公表し、そこが中国の主権範囲であることを表明した。
 領海基線から12カイリは中国が排他的な支配権を有する場所である。
 島に上陸する者がいれば逮捕し、進入する船があれば撃沈することができる。こ
 れは境界線、法の最低ラインであり、主権、尊厳、戦争のラインでもある。

●王海運少将:
 日中間の釣魚島(中国側呼称)の主権争いを解決するためには、根本的原因を見つけ、戦略的角度から「根本からの解決策」を練り、島争いを解決するだけでなく、北東アジアの「混乱のもと」を完全になくす必要がある。
 来年の「カイロ宣言」70周年を機に、日本が100年あまり、特に第2次世界大戦中に行った侵略行為を完全に清算する「戦略的戦役」を発動させるべきである。

●鄭明(元海軍装備技術部部長、少将):
 日本は中国脅威論や中国海軍の脅威論を誇張するが、
 実際は中国を見下し、中国は攻撃してこないと見ている。
 いかに中国の実力を見せつけ、対抗するかは、現在と長期にわたって検討すべきことである。

●黄林異(元解放軍軍事裁判所副裁判長、少将):
 外交の話し合いで解決できなければ、小規模な軍事対立もあり得る。
 日中間の摩擦の拡大を防ぐ唯一の方法は日本が譲ることだと思う。
 日本が譲らなければ、日中間の摩擦はさらに悪化するだろう。

●趙英富(元南海艦隊政治委員、中将):
 中国はまず漁船を漁に行かせ、海洋監視船と海事船を進め、その後に海軍を派遣することができる。
 戦いに発展することを恐れていないが、できるだけ避けたい。
 釣魚島問題において台湾と第3次国共合作を行ってもよいだろう。
 要するに、国を強大化するには強力な国防を後ろ盾とする必要があり、これは釣魚島問題を解決する基盤となる。

●徐光裕(中国軍控裁軍協会理事、少将):
 釣魚島で軍事衝突が発生すれば、日本は米国に助けてもらえると思っているが、これは日本側の一方的な願望だと思う。
 その理由は2つある。
①.1つは、米国は釣魚島の主権問題で曖昧(あいまい)な態度をとり、立場を表明していない。
 これは主権が自身にあるという日本側の主張と異なり、米国の日本をサポートする意欲は低い。
②.もう1つは、米国にも、日本の島占領を助けるために米中が正面衝突する大きな危険を冒す気はないからだ。


 内容的には、ほとんど無意味なものであろう。
 問題は、共産党をさしおいて解放軍がしゃべりはじめたという点である。
 おそらく共産党はあとから、共産党の命令をうけて解放軍将校に発言させた、という内容の後付けの言い訳をするであろう。
 しかし、どんな状況にあっても共産党の前に出て解放軍が発言することはあってはならないはずだ。
 解放軍の意見を共産党政府が述べるのが筋である。
 その順序が乱されている。
 相当に解放軍が共産党を食い始めていると考えていい。

 なにか中国は統制が効かなくなってきているのだろうか。
 危うい匂いがしてきた



レコードチャイナ 配信日時:2012年9月13日 20時34分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=64605&type=0

<尖閣問題>
日本の軍国主義復活を許すな=人民解放軍機関紙が過激論説―中国

 2012年9月12日、中国広播網によると、
 中国人民解放軍の機関紙・解放軍報は記事
 「中国は領土主権において半歩も譲ることはない」
を掲載した。以下はその概要。

 尖閣諸島は中国の神聖な領土。
 公然と違法な売買を行うとは日本政府は日中関係の大局を誤らせる道を歩んでいる。
 今の中国は日清戦争、日中戦争のときとは違う。
 民族のプライドと国家の核心的利益がかかった問題では絶対に譲歩することはない。

 日本は空軍、海軍で優勢であると思っているのかもしれないが、我々はかつて日本から奪った三八式歩兵銃や野砲で敵の精鋭部隊を破ったのだ。
 日米安保条約も頼むに値しない。
 あのアンクル・サムが本当に頼りになる仲間だとでも思っているのか?
 米国人もよく考えるべきだ。
 もし日本軍国主義を野に放ったら世界に安心できる日々が訪れるのかどうかを。

 尖閣諸島の帰属は日本が二次大戦の無条件降伏の結果を受け入れるのかという問題に関係している。
 もし日本右翼の欲しいままを許すならば、日本軍国主義が復活し、世界平和に深刻な危機をもたらすだろう。
 中国人はあの戦争で大きく貢献し、また多大な犠牲を支払った。
 その先祖の血を無駄にすることはできない。


 解放軍に勝手に喋らせるというのは危険である。
 独立志向を強め、どんどん共産党から離れていく。
 共産党としては分かっているが、それを抑えられないということか。
 それとも共産党内部で勢力争いが生じているということか。
 解放軍側の幹部が、解放軍に過激に書かせているということもありうる。
 いずれにせよ、危うさが流れて出てきている。




 「ここに日本政府に丁重に警告する」



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