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朝日新聞デジタル 記事2012年9月21日20時27分
http://www.asahi.com/international/update/0921/TKY201209210207.html
温首相「中国領土と世界は知るべき」 尖閣巡り欧州で
欧州連合(EU)との首脳会談のためベルギーを訪れている中国の温家宝(ウェンチアパオ)首相は20日、現地の中国系住民との集会で、
「全世界は釣魚島(尖閣諸島の中国呼称)が中国の固有の領土であることを知るべきだ」
と述べた。
尖閣諸島を巡る日中の対立は首脳会談でも取り上げられ、EU側は外交努力による解決を促した。
温首相の発言は、日本政府による尖閣諸島国有化を機に、中国が「争いは棚上げする」としてきた外交方針を転換し、領有権争いの存在を国際的にアピールしていく姿勢を一層鮮明にしたものだ。
香港フェニックステレビによると、温首相はブリュッセル在住華僑との集会で演説し、
「日本当局が釣魚島を巡る茶番を演出している」
とし、
「主権と領土の保全のため、我々は有力な措置を取らなければならない。
我々は一歩も引き下がらない」
などと語った。
』
世界の基本ルールは
「実効支配しているものに領有権がある」
というものだ。
つまり、中国は国際ルールではなく中華ルールを押し付けようとしている、ということになる。
国際ルールを理解できない国家ということを宣伝するようなものである。
ルールを厳正に守るというのがヨーロッパ文化社会の社会常識。
「悪法も法」というギリシャの昔から伝わってきる決まりごとである。
中国はその社会規範に挑戦しようとしている。
国際社会からは「ご勝手に」という反応だろう。
「支持はない」とみるのが妥当となる。
駄々っ子、狂犬、嫌われ者っていったことになってしまう。
ルールを守れないものは国際社会にとっては正当な居場所がなくなる。
国際社会からの支持がない以上、やはり軍事行動で奪取するしか道は残されていない。
中国当局はどんどん追い詰められていく。
孤立化は避けられない。
とくに、
世界ナンバー2 国家ならそれにふさわしくルールを守るべきだ
という責任が問われることになる。
「全世界は釣魚島(尖閣諸島の中国呼称)が中国の固有の領土であることを知るべきだ」
などと言っても、誰れも反応しない。
とくにヨーロッパのような入り組んだ国の過去の成り立ちを持っていく国々にとって
「固有の領土だ」
などという論理は僅かばかりの価値もない。
そんなルールを認めていたら、ささやかな土地に数カ国の思惑が絡み合い、争いのタネになってしまう。
ヨーロッパの論理は
「今支配しているものの土地」
以外ににない。
『
jiji.com 2012/09/21-11:17
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2012092100223
尖閣「有力措置取る」=中国首相、再び強硬姿勢
【北京時事】中国の温家宝首相は20日、外遊先のブリュッセルで地元の華人・華僑と懇談した際、沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)問題に関して
「頑強不屈を保持し、少しも譲歩しない」
と述べるとともに、
「われわれは有力な措置を取る」
と強調し、日本に対してより一層の対抗措置を講じることを示唆した。
中国メディアが伝えた。
温首相は日本政府による国有化が決定した10日にも尖閣問題に触れ、
「絶対に半歩すら譲歩しない」
と述べたが、再び強硬な姿勢を示し、日本政府に譲歩を求めた。
温首相は国有化に関して
「日本当局が最近演出した釣魚島に関する茶番」と批判。
その上で
「全世界が知らなければならないのは、釣魚島は中国の神聖な固有の領土ということであり、われわれは国家の主権と領土の保全を維持しなければならない」
と訴えた。
さらに「一つの民族にとって尊厳、自主、独立以上に重要なものはない」
と強調した。
中国外交筋によると、温氏が強硬発言を繰り返す背景には、中国側が対抗措置を次々と打ち出しても、日本政府が尖閣問題に関して柔軟な対応を示さないことがある。
10月にも開催される共産党大会を控え、中国指導部も主権・領土問題では強硬姿勢に出ざるを得ず、両国関係は一段と緊張する可能性が高い。
』
国際社会は国際ルールで動く。
そうでないなら国際社会自体の立脚点がない。
中国はそれから外れている。
国際社会の支持が得られないならやはり自力でやるしかない。
国際平和ルールに対して中華軍力ルールの発動になる。
EUは「しらーッツ」といった感じで眺めていることだろう。
しかし、中国としても国際ルールがいかなるものかは十分承知しているだろう。
なのに、こういう理論ハズレの主張をするのは何の意図があるのだろうか。
出てくる答えは一つしかない。
「中国は尖閣を武力奪取する」
という意思表示だということだろう。
そこで、もしそうなったときに
「文句をつけるな、前に言っておいただろう」
ということである。
中国は「ヤル気」になっているということだ。
「ここに日本政府に丁重に警告する」
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