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●12日、中国共産党系メディアは米誌の報道を引用し、尖閣諸島問題で中国と対立を深める日本に対し、中国が日本にとってどれだけ必要な存在なのか自覚すべきだと指摘した。尖閣問題が経済に与える影響を分析した図。
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レコードチャイナ 配信日時:2012年9月14日 6時12分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=64623&type=0
<尖閣問題>「日本は中国のありがたみを知れ」と米誌、
日本の大幅譲歩も近いか―中国紙
2012年9月12日、中国共産党機関紙・人民日報系の国際情報紙「環球時報」は米誌の報道を引用し、尖閣諸島(中国名・釣魚島)問題で中国と対立を深める日本に対し、中国が日本にとってどれだけ必要な存在なのか自覚すべきだと指摘した。
以下はその概略。
12日付香港の中国評論社が米誌フォーブス(電子版)の報道として伝えたところによると、尖閣諸島をめぐる中国との一触即発の事態に対し、日本の一部見識者から経済や政治にもたらす悪影響を懸念する声が上がっている。
あまりにも長い間、中国と疎遠になることは日本に甚大な被害を及ぼすというもの。
少子高齢化が進む日本にとって、活気あふれるアジア諸国との幅広い協力関係は欠かせない。
そうしなければ、日本がこれからも成長と繁栄を続けていくことは難しいからだ。
特に中国に対する依存度はかなり高い。
日本にとって中国に代わる存在は皆無だが、中国は日本がいなくなっても欧州や北米と仲良くすればよい。
日中双方ともに互いの存在は必要だが、中国が日本を求めるより、日本が中国を求める割合の方が高いということを自覚すべきだろう。
中国が日本に対し、経済的な報復をすることは明らかだ。
日本は態度を改めない限り、長期にわたり莫大な経済損失を被ることになる。
中国を中心としたアジアの存在があってこそ、日本の未来も明るいというもの。
冷静で賢い政治家なら分かっているはずだ。
日本はそのうち大幅に譲歩してくるに違いない。
それまではまだしばらく、この状態が続くだろう。
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「日本はそのうち大幅に譲歩してくるに違いない」
そうである、ほんとに。
読んでいてわかるのは、相変わらず自分の都合のいいところだけで論を組み立ているところ。
このレベルなら、まだまだしばらくこの状態が続くだろう。
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サーチナニュース 2012/09/13(木) 14:11
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0913&f=business_0913_127.shtml
「政冷経熱」の関係終わりか 中国の経済報復を懸念する日本
日本政府の尖閣諸島(中国名:釣魚島)の「国有化」に向けた動きが進むにつれ、日中関係は緊迫化の様相を呈している。
輸出に極度に依存している国にとって、一度、両国の経済・貿易関係が悪化すれば、経済再生のために計画している貿易戦略が再び影響を受けることを、日本が懸念しないわけにはいかない。
中国網日本語版(チャイナネット)は12日、日本は中国の経済報復を懸念していると報じた。
復旦大学経済学院の孫立堅副院長は
「以前の中日関係は『政冷経熱(政治関係は冷え込んでいるが、経済交流は盛んな)』と言われていたが、これは楽観的過ぎる考え方であり、現在のような状態が深刻化すれば、経済にも影響が出るだろう」
と見ている。
世界経済危機のなか、日本の輸出市場の多くを占めるのは新興国の市場であり、その主要な輸出相手国は中国である。
孫副院長は
「日本製品に対する販売意欲が影響を受ければ、さらに緊張が高まる可能性も否定できない」
との見方を示した。
中国国家発展改革委員会対外経済研究所国際経済合作室の張建平主任も同様の考えを示している。
張主任は
「日本の今の態度は極めて危険であり、制御できずに暴走し始めれば、経済関係にも危害が及ぶ可能性がある。
しかし、当面はまだ観察を続ける必要があり、今後の発展は、日本が正しい判断を下すかどうかにかかっている」
と述べた。
孫副院長は、
「日本企業の中国市場での動きが縮小すれば、日本にとっては大きな打撃になる」
と述べ、
「今後の状況には2つの可能性がある。
1つは、日本の輸出額が短期的に減少し、日本製品の在庫を抱える販売業者は在庫の消化に取り掛かる。
もう1つが、韓国などのメーカーが日系メーカーの地位に取って代わることである」
との見解を示した。
』
おそらく、日本にとって一番のダメージは経済報復であろう。
日本のGDPに占める中国への輸出割合は1.2%から1.3%くらい。
よって、輸出がとまっての日本には大きなダメージはない。
日本の中国への投資は、中国にとってはいわゆる「外資」というもので大きい。
中国の輸出の半分はこの外資が行なっている言われている。
日本が中国に工場を作ろうとすると、工場を建て、人を雇い、周辺部品メーカーを育てる。
外資は先進国の高度技術と中国の安い賃金というセットでなりたっている。
中国としては当然のことながら、技術移転を求めて、国産化率を要求してくる。
単なる組立工場で終わらせないためにも、ぜひとも技術移転が欲しい。
実際、それで中国は急激に工業力をつけることができた。
例えば自動車は国産化率90%以上が要求される。
90%の部品は国内で調達することが義務付けられており、進出企業としてはその部分から中国企業を育てて行かねばならなくなる。
しかし現在は育てる期間は終了し、中国企業が十分技術をもって部品提供できるようになっている。
これが中国の高度発展に寄与してきたのである。
ところで、問題は残りの10%の部分である。
これは、中国では生産できないような先進材料で作られていたり、あるいは自動車の心臓部にあたるノウハウであったりする。
日本からの輸入を止めると、この中枢部分が入ってこなくなる。
工場が動かなくなる。
自動車が生産できなくなる。
国営企業ならできるものをどんどん作って売れもしない部品の在庫を山積みして帳尻をあわせをするが、外資は即工場を止めてしまう。
動かない自動車を作るということは絶対にありえない。
結果として、従業員’をリストラすることになる。
周辺メーカーからの部品の納入を止め、発注をキャンセルする。
裾野が広い自動車産業界ではどういうことが起こるか。
外資は損害を被るが、それだけではおさまらない。
同時に国内では雇用問題が社会不安となって浮上してくる。
外資が’損をするだけなら、日本からの輸入停止はしてやったりの経済報復になる。
だが、それが国内の雇用を減退させ、社会不安をもたらすきっかけになるとしたらどうなる。
経済がグローバル化した今日、経済制裁というのはあまりいい方法ではない。
相手の首を締めたつもりで、自分の首を締めていた、ということにもなりかねない。
先般のフィリッピンへたいする経済制裁のように「バナナの輸入禁止」というのは効果があるかもしれない。
しかし、日本からの輸出品はハイテク製品が多く中国の産業にとっては欠かせないものなのである。
多くの場合、まるまるの完成品というのは中国では生産できない高度技術専門製品であり、部品等も中国では調達できないものなのである。
それらが輸入されなくなるということは、比較すると日本より中国産業のダメージのほうが大きくなり得る可能性があるのである。
特に、輸入停止でリストラが進み、巷に失業者が出てくると、一気に社会の空気が剣呑になってくる。
暴動のきっかけというのは、多くの場合、
「職をくれ!」
というのが大きい。
中国としては経済制裁をぜひとも行いたいが、それができないジレンマにある。
しかし、経済制裁をしないとなると今度は反日民衆の突き上げがある。
中国政府は両面を考えて手を打たねばならなくなる。
ただ、闇雲の日本からの輸入ストップをかけるわけにはゆかないのである。
「日本の大幅譲歩はない」
とみてよい。
日本政府は中国の高度成長は終わったとみている。
ヨーロッパの不景気は中国を直撃する。
足腰の弱い中国バブルは破裂すると見ている。
社会は不安定化する。
果たしてそれが共産党政権の崩壊までつながるか、気きわめてみようという姿勢に日本は入っている。
言い換えると、日本は今後中国に対していろいろ揺さぶりをかけてくる。
それに過剰に反応すると、民衆暴動まで発展する可能性もあると見ている。
「ここに日本政府に丁重に警告する」
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