2012年9月21日金曜日

尖閣問題での対日抗議書…「論理破綻」の内部批判も=北京大学

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 ● 尖閣諸島



サーチナニュース 2012/09/19(水) 13:20
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0919&f=national_0919_033.shtml

尖閣問題での対日抗議書…「論理破綻」の内部批判も=北京大学

中国を代表するエリート校のひとつ、北京大学では15日以降、「学生会」、「愛国教師・学生」などの名義で、尖閣諸島の問題について
「野田佳彦日本首相への公開書簡」、
「日本政府への抗議書」
などが発表された。

しかし、学生や教師が参加するSNSでは、
「論理が破綻(はたん)」、「北京大学の面汚し」
などとする批判もみられる。

公開された文書はいずれも、中国政府の公式見解にしたがって、日本を批判する内容だ。
学生会と大学院生会の名義で17日に発表された「野田佳彦日本首相への公開書簡」では、中国側の公式見解に加え、野田首相が政界入りする前に児童教育センターの主任を務めたことがあり(解説参照)、夫人は声楽を専攻したと紹介し、「子どもと音楽を愛する家庭の人間ならば平和を愛し、暴戻を嫌って当然だ」などの主張もある。

中国の大学生にとって、仲間のグループでSNSを利用してコミュニケーションすることは珍しくない。
北京大学の一部学生と教師が利用するコミュニティーのひとつでは、
同「書簡」を痛烈に批判する意見が掲載された。

同「意見」は、学生会・大学院生会の名義で書かれた書簡が「北京大学学生全体」として「釣魚島と付属する島(尖閣諸島の中国側名称)は古来より中国固有の領土」と主張したことに反発。
自分の考えを勝手に代表したと批判し、せめて「学生会の意見」とすべきだと論じた。

「書簡」が別の部分で
「全中国人は心から叱責(しっせき)する」
と書いていることについては
「おやおや、中国人全部の代表になっちまった」
と皮肉った。

中国が尖閣諸島の領有権を持つことについて
「争う余地がない」、
「十分な歴史と法律の根拠がある」
とだけ書いたことについては
「この部分で(論理を)展開せねばならない。さもなければ、無力な遠ぼえ」
と批判した。

「書簡」の雰囲気について
「言葉づかいは愛国小学生みたいだ」
などと指摘し、
全体的な論理については
「論証力なし。意味不明。
私の理解が間違っていなければ、作者は
『釣魚島は中国のものだ、日本の島購入は中国の主権を侵犯するものだ、中国は放っておかない』
と言いたいらしい。
しかし、この怪しげな思考回路と支離滅裂な文章構造は、いったいどういうことなのか……」
と嘆いた。

さらに、助詞の欠落など、文法上の欠点も数多く指摘した。
一部の文については「もう修正するのもいやになった
と書き込んだ。

「意見」はまとめとして、
学生会名義の公開書簡を「面汚し。本当に面汚し」と批判し、
「学生会に存在感はないが、外部の人間が見たら、北京大学の学生を代表していると思ってしまう」
と懸念。
こんな幼稚な政治上の観点と笑うべき主張では、
北京大学の多くの正常な学生の同意をえられない。
調べたわけではないが、私はそう信じている」
と主張した。

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◆解説◆
野田佳彦首相に「児童教育センターの主任」を務めた経歴はない。
千葉県会議員になる前に、司会業や家庭教師などさまざまな職業についた経歴があり、誤認されたと思われる。




「ここに日本政府に丁重に警告する」


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